【移住計画の立て方】移住完了まで流れとは?山梨移住の体験談を図解付きで解説

地方移住計画の立て方を知りたいけど・・・

移住者インタビューは参考にならない

ゼロからわかるように手順や段取りを教えて!

 

ネットやSNSを参考に移住計画を立てようとしても「書いてあることがバラバラで参考にならない」と悩んでしまうケースは多いです。

私は20年間住んだ埼玉県から2020年4月に山梨県に移住しました。約1年かけて計画を進めたことで、前職の有給消化期間を丸1ヶ月持った状態で移住を完了することができました。

そこでこの記事では、これから移住計画を立てる人が”自分にあった移住計画”を立てられるよう「移住計画を立てる手順」をまとめて解説します。

この記事を読めば「ゼロから移住計画を立てる手順と注意点」が全てわかります。下記目次をタップしていただくと、読みたい箇所にジャンプできます。

移住目的を明確にする

移住に興味を持ち始めたら、まずはじめに移住目的を明確にしましょう。

移住の目的を明確にすることは、移住候補地を探すうえで重要です。移住生活を続けるモチベーションにもなります。

さらに目的を明確にしておけば、移住のデメリットすらもポジティブに捉えられるようになります。

移住してから後悔するのはイヤだわ
後悔しないために移住目的を明確していこう

あなたが「移住したい」と思ったきっかけはなんですか?

  • 自然豊かな環境に住みたい
  • テレワークがしやすい広い家に住みたい
  • のびのび子育てしたい
  • 地元に帰りたい などなど

こんな生活がしたい!というイメージがあるはずです。まずはそのイメージをさらに膨らませていきましょう。例えば、

  • 海より山の近くがいいな
  • 家は新築?空き家をリノベーション?
  • 自分の畑を持つ?
  • 自分の地元に帰る?
  • パートナーの地元に帰る?

この共通認識を持つことができればこの段階ではOKです。家族で移住する場合には、片方の意見だけで進めることがないように注意しましょう。

移住生活のイメージを膨らませたら、次のステップとして移住のメリットとデメリットを整理していきましょう。

移住メリットとデメリットを考える

移住の目的を明確にするために移住するメリットとデメリットを考えましょう。ここでは筆者が山梨県移住を検討し始めたときに考えたことをシェアします。(山梨県は妻の出身地)

家を建てるというビックイベントはワクワクしますが、自分がやりたいと思える仕事が見つかるか?この不安が大きかったことを覚えています。

何事もメリット・デメリットはあります。大きな紙に書き出しておくと、次以降のステップが進めやすくなります。自分にとってだけでなく、家族にとってのメリット・デメリットを明確することために書き出してみましょう。

どんなことにもメリット・デメリットがあるね
もっとメリット・デメリットを考える必要がありそうね

メリットに優先順位をつける

移住メリットを書き出したものに優先順位をつけてみましょう。移住で絶対に叶えたいこと・妥協できることを順位付けするイメージです。

筆者は絶対に叶えたいことに【注文住宅を建てる・親の近くに住める】がありました。両方を叶えるために2世帯住宅を新築する結果になりました。

移住で絶対に叶えたいこと>妥協できること、すなわち移住の優先順位を決めておくと、移住目的が浮かび上がってきます。さまざまある移住のメリットに順位付けをしていきましょう。

そして次に行うことがデメリットをどう考えるか?です。続けて見ていきましょう。

移住のデメリットを解決or許容するための情報収集

移住にはメリットがある反面、デメリットも必ず存在します。例えばよく言われるもので、

  • 給与が低い傾向にある
  • 公共交通機関が不便
  • 医療機関が少ない

などがあります。しかし一般的に言われるデメリットが、あなたに当てはまるかどうか?これは別問題です。

あなたが考えて出てきた移住のデメリットは、解決できるものか?または許容できるデメリットなのか?どちらに該当するのか考えてみましょう。

デメリットの解決方法はどうやって調べるの?
移住者の体験談が参考になるかもね

自治体が運営している移住者インタビューは、デメリットに触れていないものがほとんどです。そのため、リアルな体験談を探す際はブログやSNSがオススメです。もちろん筆者へのご質問も大歓迎なので、TwitterDM(@takuyamanashi)からお気軽にご連絡ください。

筆者の移住体験談:【体験談】山梨県に移住した30代サラリーマンの移住理由とは?

 

移住目的を明確にする手順まとめ

  • 移住したいと思ったきっかけを整理する
  • 移住のメリット・デメリットを書き出す
  • メリットに優先順位をつける
  • デメリットを解決or許容するための情報収集

○○を叶えるために移住する。そのために○○は許容する。このように考えが整理できると、移住候補地を迷わずに探すことができますよ。

移住候補地を探す

移住目的が決まったら、どこに移住するのか?移住候補地を探してみましょう。このパートは「移住候補地がぼんやりしていている方」に向けて絞っていくボイントを2つ解説しています。

 

ところで、日本には市町村がいくつあるかご存知ですか?

都道府県数は47よね?
正解は1,718市町村だよ(総務省

数多くある市町村の中から「1つ」を選ぶには、選定基準を持たないとむずかしいですよね。

このパートで、移住候補地を選んでいくための考え方を解説します。

移住目的から逆算する

移住候補地は「移住目的」から逆算しましょう。自分や家族が「移住で叶えたいこと」は何ですか?

  • 自然豊かな環境
  • 庭つきの広い家に住みたい
  • 地元に帰って生活したい など

移住で絶対に叶えたいこと・移住メリットで優先順位が高いものこれらを実現できる場所をピックアップしていきましょう。これだけで移住候補地が絞れる方もいると思いますが、そうでない方は次に紹介する先輩移住者の選び方も見ていきましょう。

8つのポイント-先輩移住者の選び方

移住候補地選びにおいて、先輩移住者の多くは以下のポイントを考えたようです。

項目 ポイント
距離感 実家や交通の要所(新幹線駅や空港)へのアクセス
仕事の有無 就きたい仕事があるか?給与水準が希望と合うか?
公共交通機関 数時間に1本しかダイヤがない場所もあるので注意
教育環境 小中学校の距離・習いごとなどの環境が整うか
各種支援の充実度 移住支援は自治体によって内容が異なるので調査必須
趣味・娯楽 移住後もたのしみたい趣味がある場合は調査必須
自然環境 山・海・川など移住先に求める環境の周辺で探す
災害リスク 台風・河川の氾濫・豪雪など生活を直撃するリスクがあるか調査
風習・文化 自体会に加入しないとゴミ出しできないなど、独自の文化がある場合も

重要視するべき項目はライフスタイルによってさまざまですが、情報収集はしっかりと行いましょう。

特に、子どもと老後のことはしっかり考えるようにしましょう。山奥の古民家暮らしに移住なんてステキですが、子どもに十分な教育機会を与えるなら下宿が必要になるかもしれません。

また、自分たちが年老いたときに困らないか?その場合は転居するのか?長い人生何が起こるかわかりませんが、事前に考えられることはしっかり詰めておきましょう。

移住先を決める情報収集

このパートは理想の移住先を決めるために、

  • 移住先での転職先探しの手順
  • 移住先の住環境探しの手順
  • 対象になる移住支援の確認方法

これらを順に解説していきます。

このパートはかなり具体的な情報収集が必要になるため時間がかかる方も多いでしょう。これから解説することを参考にしていただくことで、時短効果がありますので一緒に見ていきましょう。

転職先の一次調査

仕事探しは移住の最大のハードルと言えます。希望に合う転職先を探すのは時間がかかるかもしれません。できる限り効率よく情報収集することが、移住転職を成功させるポイントです。

地方は仕事が少ないイメージがあるわ
仕事探しは移住前に終わらせると安心だね

このタイミングでは、移住に希望に合う転職先があるか?おおよその検討をつけることができるとベストです。もしも、希望する仕事がない・給与水準が低いといった事実がわかれば、移住計画を見直すこともできます。希望職種の求人数・給与水準など移住先の転職事情を事前に調べておきましょう。

転職先探しのオススメ手順

  1. 移住先の給与相場をチェック
  2. 移住支援金対象の企業をチェック
  3. 転職エージェントから情報収集
  4. ハローワークから情報収集
  5. 転職サイトから情報収集

転職先は移住前に決定しておくのがオススメです。ですが、移住計画と転職活動を同時進行するのは大変。そこで転職エージェントを使うことで、希望に近い求人を探す作業を代行してもらうことをオススメしています。

山梨転職に使えるオススメの転職エージェントは、こちらの記事で紹介しています。

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地方転職で転職エージェントを使うコツを知りたい方は、こちらを参考にしてください。

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また、移住先の仕事探し全体を解説した【地方移住版】転職活動のやり方|移住先の仕事の探し方・注意点をまとめて解説 こちらも合わせて読んでいただくと、仕事探しについての理解が深まります。

転居先を探す

移住先を決めるには住居も重要です。移住の目的を叶える物件・周辺環境があるか調べましょう。転職先や学校など通勤・通学の距離感も重要な要素ですね。

物件探しのオススメ手順

  1. 戸建てかマンションか?住居タイプを決める
  2. 賃貸か購入か?移住目的から決める
  3. at homeなど大手サイトで情報収集
  4. 現地訪問時に実物確認・周辺環境確認

ネット検索では大手サイトが上位表示されやすいため、まずは大手サイトで広く情報収集をしていきましょう。移住先と転居先が絞れてきたら、現地訪問するのがオススメです。このとき、地域の不動産会社でも情報収集することで、掘り出し物件が見つかるかもしれません。

対象になる移住支援を確認

地方移住者向けに用意されている支援制度は、大きく国の支援自治体の支援の2つに分けることができます。制度により対象になる要件が異なるため、しっかりと調査する必要があります。移住先を決める過程で、自分が対象になる移住支援を理解しておきましょう。

主な移住支援

地方移住者が活用できる主な支援制度の解説

国による移住支援金制度の参考記事:東京圏から地方移住で最大100万円?移住支援金制度を山梨県移住者が解説

移住までのスケジュールを立てる

ここまでに移住先の選定をしてきました。移住先に目星がついたら、いよいよ移住完了までの具体的なスケジュールを立てましょう。

具体的な行動開始〜移住完了まで期間の半年〜1年程度を目安と考えるといいでしょう。

一番時間がかかるのが転職活動です。志望企業から内定を獲得できるかどうかで移住計画全体に影響します。
転職活動・住居選びを始めると、現職のスケジュール調整をしながら移住先現地に足を運ぶ機会が増えます。特に転職面接は平日に行うことが基本となるため、現職で有給休暇を使いながらの活動になります。繁忙期を避けて転職活動を行えるように調整すると、精神的に余裕を持って転職活動が行なえるのでオススメです。

移住完了までのスケジュール イメージ

地方移住の検討から、移住完了までの大枠のスケジュール表

現地で活動

移住完了までのスケジュールが決まれば、いよいよ実行のときです。

現地での活動が増えるこの時期は、移住完了までの過程で一番忙しくなります。現地訪問のために交通費がかかりますし、転職面接を受けるのであれば平日に休みを取る必要もあります。何をすべきなのか?しっかりと抑えて、時間・経費をムダなく使いましょう。

現地訪問はお金がかかるから効率よく進めよう

現地でやることは大きく2つ

  1. 転職活動(面接)
  2. 転居先を決める

転職活動をする

事前の情報収集ピックアップした転職先候補に応募します。いよいよ本格的な活動開始です。

選考が面接まで進めば現地訪問が増えていきます。複数企業の面接を同日にまとめることができると、移動にかかる経費だけでなく現職のスケジュール調整も楽になり有給を節約できるのでオススメです。現職の繁忙期を避けて転職活動できるとベストです

また、選考がスタートすると合否や日程調整などのやり取りが増えます。志望企業が多い場合は、その分やり取りが増えますので注意しましょう。
日程調整って意外と大変なのよね
転職エージェントを使うと日程調整などのやり取りを全部やってもらえるよ

山梨転職に使えるオススメの転職エージェントは、こちらの記事で紹介しています。

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また、移住先の仕事探し全体を解説した【地方移住版】転職活動のやり方|移住先の仕事の探し方・注意点をまとめて解説 こちらも合わせて読んでいただくと、仕事探しについての理解が深まります。

転居先を決める

転職活動での現地訪問時などに内見ができると、全体の訪問回数を抑えることができて経済的です。

加えて、内見時には必ず周辺環境をチェックしましょう。

現地訪問でのチェックポイント

  • 引っ越し候補物件の周辺環境
  • 公共交通機関までの距離・便数
  • スーパーなどの生活導線
  • 病院の場所や所要時間
  • 公園や学校などの子育て環境
  • 物価の確認(スーパーやガソリン)

また、実際に移住生活をしている筆者からのアドバイスとして、新居は収納を意識することをオススメしています。地方の多くはクルマ社会になりますが、冬用タイヤを自宅保管するスペースが必要です。移住を機にアウトドアを始めるなら、それらを収納するスペースも必要です。

私は移住直後は山梨県甲府市内のマンション生活でしたが、初年度に自宅購入を決めていたので収納の苦労はありませんでした。移住後しばらく住むつもりで新居を探す際には、収納スペースを気にしてみてください。

収納という点では地方には戸建て賃貸も多くあるので、視野を広く新居探しをしてみるのもいいですよ。

お試し住宅を用意している自治体もあるわ
例えば、山梨県の場合は「やまなし移住 お試し住宅」に情報がまとまっているので参考にしてください。

移住を実行する

移住の準備が整ったら、あとは移住を実行するだけ。最後の山場は引っ越し作業ですが、それ以外にも細かな手続きが必要になるのでまとめておきます。

移住前に必要な手続き

  1. 引っ越し手配と荷造り
  2. 会社の退職手続き・引き継ぎ
  3. 子どもの転園や転校手続き
  4. 転出届などの行政手続き
  5. 公共料金関連の手続き
  6. 郵送物の転送手続き

移住してからトラブルにならないよう、必ず移住前に完了しておきましょう。

移住計画の立て方まとめ

大きく6つの項目について考えました。

  1. 移住目的を明確にする
    • 移住メリットとデメリットを考える
    • メリットに優先順位をつける
    • 移住のデメリットを解決or許容するための情報収集
  2. 移住候補地を探す
    • 移住目的から逆算する
    • 8つのポイント-先輩移住者の選び方
    • 現地を訪問してみる
  3. 移住先を決める情報収集
    • 転職先の一次調査
    • 転居先を探す
    • 対象になる移住支援を確認
  4. 移住までのスケジュールを立てる
  5. 現地で活動
    • 転職活動をする
    • 転居先を決める
  6. 移住を実行する

移住には綿密な計画が必要です。移住してから困らないように、しっかり準備期間を設けることをオススメします。

移住計画についてのご相談・ご質問は大歓迎です。TwitterDM(@takuyamanashi)・コメントからお気軽にご連絡ください。